小さな保育施設のルール見直し。性暴力を防ぐ「犯罪歴の確認」も義務に
どんな議案?
0〜2歳児を中心に少人数で預かる小規模保育や家庭的保育などの施設には、設備や職員の人数などのルールがあり、市の条例で定めています。
国の法律が改正されたことに合わせて、次の3つの条例をまとめて見直すのが今回の議案です。
- 家庭的保育事業等の設備・運営の基準を定める条例
- 特定教育・保育施設などの運営の基準を定める条例
- 乳児等通園支援事業(いわゆる「こども誰でも通園制度」)の設備・運営の基準を定める条例
主な変更点
1. 3〜5歳だけを預かる小規模保育を位置づける
国の法律改正で、満3歳以上の子どもだけを対象とする小規模保育(満3歳以上限定小規模保育事業)という新しいタイプができました。これに合わせて、利用定員の決め方や、連携する施設についてのルールなどを整えます。
2. 子どもへの性暴力を防ぐ措置を義務づける
小規模保育などの事業者や、こども誰でも通園制度の事業者に、子どもへの性暴力を防ぐための措置を義務づけます。
- 子どもと接する職員について、性犯罪の前科がないかを確認する(犯罪事実確認)
- その他、性暴力を防ぎ、起きたときに子どもを守るための措置
これは、いわゆる「日本版DBS」と呼ばれる国の新しい法律に基づくものです。この部分は令和8年12月25日から始まります。
3. 専門職を保育士として数えられるように
小規模保育所などで、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・心理の専門職など(子育ての知識・経験がある人)を、1人に限り保育士として数えることができるようになります。ただし、その人が保育をするときは、保育士の支援を受けられる体制が必要です。
4. 連携施設のルールの見直し
小規模保育などは、保育内容の支援や、休みの日の代わりの保育などで、他の保育所などと「連携」することが求められています。連携先を見つけるのが難しい場合の特例を、国の基準に合わせて見直します。
私たちの暮らしへの影響
- 保育施設に子どもを預ける家庭にとって、性暴力を防ぐ仕組みが強化されます。
- 3〜5歳向けの小規模保育など、保育の選択肢が増える可能性があります。
- 障害のある子どもなど、専門的な支援が必要な子どもを受け入れやすくなる可能性があります。
いろいろな意見
賛成の立場から考えられる意見
- 子どもを性暴力から守る仕組みは、保護者の安心につながる
- 国の法律改正に合わせた改正で、市のルールを国と整える必要がある
- 専門職を活かせることで、保育の人手不足の緩和や、支援が必要な子どもの受け入れにつながる
心配の声として考えられる意見
- 犯罪歴の確認や記録の管理は、小さな事業者にとって事務の負担が大きい
- 確認で得た個人情報を、適切に管理できるかが大切
- 専門職を保育士として数えることで、保育の質が保たれるか
今後の流れ
令和8年第3回定例会(9月議会)に提出されました。可決されると、原則として公布の日の翌日から施行されます(専門職の部分は公布の日、性暴力防止の部分は令和8年12月25日から)。
出典
- 議案第89号 桑名市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例等の一部改正について(桑名市、令和8年9月2日提出)